5月27日より日経メディカル Onlineで、 クレーマー患者やその予備軍への適切な対応、勘所としてモンスターの攻撃を“上手に”かわす方法を紹介していくことになりました。

日経メディカル Onlineで、クレーマー患者やその予備軍への適切な対応、勘所としてモンスターの攻撃を“上手に”かわす方法を紹介していくことになりました。

 

■第1回配信の一部

テレビやインターネットの情報を基に診療方針に意見したり、待ち時間や医療者の態度に文句を言って理不尽な要求をするといった「困った患者」が増えています。特に、一見真面目そうな普通の人がいきなり怒りを爆発させて、医療機関に理不尽な要求をしたり、医療従事者に暴力を振るうケースが増えているようです。

 

最近、普通の人と犯罪者の境界があいまいになり、医療機関でも一見、普通の患者が「モンスターペイシェント」に変身することが多くなっています。モンスターというと、言葉の響きから極悪人を連想するかもしれませんが、そう呼ばれるうちのほとんどは、元々は善良な一般市民です。そこで私は彼らを「ホワイトモンスター」と呼んでいます。巷にあふれるトラブルの多くは、ホワイトモンスターによって引き起こされているのです。

 

こうした患者が出てきた背景には、医療機関の立場が変わり、サービスが重要視されるようになったことがあります。現代社会では、サービスを受ける側が便利さに慣れているため、待たされることを許容できないなど、我慢の利かない人間が増えているのです。医療機関の競争が激しくなり、各施設が患者満足度を追加すればするほど、満足のハードルが高くなり、不満が増えます。便利な世の中になるほど不満を感じる人が増えるという図式は、現代社会のゆがみと言えるでしょう。